除湿機の「コンプレッサー式」とは。特徴と他の方式との違い

除湿機の「コンプレッサー式」とは。特徴と他の方式との違い

除湿機はコンプレッサー式がお値段から考えると取りいれやすさ一番ですが、他の方式も気になりますね。メリット・デメリットを調べると求めているタイプがわかります。機能や電気代、どんな時に利用したいかなど各家庭の要望に合うタイプを探し出してみましょう。

コンプレッサー式とは

空気を冷却させる方式

コンプレッサー式除湿器とは空気を冷却させて水分を取るタイプの除湿機。除湿方法はエアコンの除湿と一緒。除湿機内部のコンプレッサーを通してフロンガスを循環させ、湿った空気を冷やします。

冷やした空気の湿気を水滴として除湿器内部に蓄えることにより、空気中の水分を除湿することができるのです。水分がなくなった空気は室内に放出されて湿度が低下します。

知っておきたい特徴

梅雨や夏場向き

25度以上の高温時にパワフルに活動するコンプレッサー式は梅雨時期から夏場にかけて大活躍。除湿量が多いため湿気が多い季節にパワーを発揮します。

消費電力少なめで電気代にやさしい

電気が動力の除湿機は消費電力は比較的高め。「コンプレッサー式」「デシカント式」「ハイブリッド式」と3種類ある除湿機の中ではコンプレッサー式の消費電力は少なめです。

コンプレッサー式で1日8~10Lの除湿可能なタイプなら一般的に250~350W程度の消費電力。消費電力が少ないので電気代が安く、デシカント式のほぼ半分です。

発熱量が少ない

除湿の仕組みが同じエアコンとコンプレッサー。エアコンは除湿した時の熱は室外機から放熱されますが、室外機のないコンプレッサー式では“除湿した冷えた空気”と“放熱した熱”が混ざった状態。

「混ざるなら室温は同じ」にはならず、動力となるモーターが発熱するため室温は1~2度上昇します。暑さは感じますがヒーターを利用するデシカント式では室温を3~8度程上昇するため発熱量はコンプレッサー式の方が少なめです。

除湿力が強い

空気を冷やして湿度を下げるコンプレッサー式は、空気中の水分保持量を低くして空気中に取り込めない水分を排水タンクに貯める働きがあります。気温が高く湿度が高い時にパワーを発揮し、パワフルに除湿。湿度の高い梅雨~夏に利用してジメジメを解消したいですね。

振動音がやや大きい

コンプレッサーを動かして除湿しますので音の大きさは気になります。夜寝室で利用すると寝苦しかったり、住宅状況によってはご近所迷惑になってしまう可能性も。利用時間は十分気をつけましょう。

サイズが大きくなりがち

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出典: www.amazon.co.jp

コンプレッサーと熱交換器は金属できているので本体のサイズが大きめで重めです。除湿力の高さで取り除く水の量が多くなるので、水を受け入れるタンクのサイズも大きめ。持ち運びをする時には不便さを感じるかもしれません。ハンドル付きなど持ち運びも考えたタイプがおすすめです。

他の方式との違い「デシカント式」

ゼオライト(乾燥剤)を使う方式

デシカント式はゼオライトと呼ばれる乾燥剤に湿気を吸着するタイプの除湿器。お菓子などに一緒に入っている湿気取りのシリカゲルの働きと同じですね。電気ヒーターで温められた空気が熱交換器を通り、湿気が水滴に変化。水滴は貯蔵タンクに入り湿気がなくなった空気は乾燥して放出されます。

気になる利用後の除湿剤の性能ですが、除湿剤は電気ヒーターで温められ、乾燥すると除湿性能は復活。繰り返し利用ができる仕組みになっています。

冬場の除湿に◎

電気エネルギーを使ってヒーターを加熱して動くデシカント式。夏場にも除湿能力は落ちにくく一年中利用できますが、デシカント式は“低温時に一番除湿パワーを発揮”するため、おすすめの利用時期は「冬」。特に冬の洗濯物の部屋干しや外気との温度差からできる結露対策におすすめです。

軽量でコンパクト

コンプレッサーがないため重量は5~10kg程度。重さを感じますが除湿機のタイプ別の中では一番軽量でコンパクト。衣類を乾燥させる能力に優れていますが、持ち運びしやすいサイズなので「結露を防ぎたい部屋」「浴室のカビ対策」「押入れの湿気取り」と家のいろいろな場所に利用できますね。

音が静か

コンプレッサーではなく乾燥剤を使っているので音が静かです。夜寝室で利用することもできますし、ご近所さんへの音の心配も安心ですね。

消費電力は多め

乾燥剤から水分を取り除くために電気ヒーターを利用しているため、消費電力は3タイプの除湿機の中でも一番の高さ。一般的なタイプでもテレビを数台使った時と同じ消費電力ともいわれています。消費電力を抑えるためには利用時間などを制限するなどの工夫が必要になりますね。

発熱量が多い

電気ヒーターを使用するため発熱量もあがり3~8度ほど室温が上昇します。冬は除湿をしながら部屋をあたためる効果が期待できますが心配なのは夏場の利用。

室温が上昇してしまい、湿度の高さよりも暑さの方がつらくなってしまう可能性も。一年中使う事ができますがですが夏の利用は考えてしまいますね。

他の方式との違い「ハイブリッド式」

コンプレッサー・デシカントのあわせ持ち

ハイブリッド式除湿器は、デシカント式で使うゼオライト(乾燥剤)とヒーター、コンプレッサー式で使うコンプレッサー、放熱器、冷却器が搭載された除湿機。コンプレッサー式とデシカント式の両方の機能を持っています。

温度や湿度が高い場合にはコンプレッサー式、温度が低い場合にはデシカント式で動くので、効率良く除湿をする事ができます。

安定した除湿力

コンプレッサー式とデシカント式の中間位置のハイブリッド式。夏は「高温多湿にパワーを発揮するコンプレッサー式」、冬は「低気温にパワーを発揮するデシカント式」と季節や環境に関係なく安定してパワフルに除湿します。一年中安定して除湿対策をしたい場合にはハイブリッドタイプがおすすめ。

サイズが大きく重い

コンプレッサーが搭載されているので大きく重さがあります。コンプレッサーが動いている時には音が大きくなり、デシカント式になっている時には音が小さくなるため運転方式によって音の違いが気になる事も。

選び方のポイント

よく使う時期はいつか

気温や湿度が高い梅雨~夏メインに使いたい場合にはコンプレッサー式がおすすめ。スポット冷房など涼しさ機能がプラスされているタイプもあります。

外気温との差や結露が気になる冬にはデシカント式。室温もあがるので冬の寒さ対策にも役立ちます。雪国などの寒さが厳しいエリアでは衣類乾燥機能が充実しているタイプがおすすめ。1年中除湿パワーを利用したい時にはハイブリッド式を選びましょう。

除湿力はどうか

除湿パワーが大きいほどより早くジメジメがなくなり快適になります。湿気を素早く解消したい場合には適応面積に関係なくより大きい容量を選びましょう。

せっかく除湿パワーがあっても取り除いた水を貯めておくタンクが小さいと自動停止する事に。タンクの容量や連続排水可能タイプなど除湿パワーを活かせるかを確認しましょう。部屋干しの洗濯物の量が多いご家庭は除湿パワーがより高いタイプを選ぶと安心です。

電気代はどのくらいか

“電気代だけ”で考えると一番安いタイプはコンプレッサー式。2番目はハイブリッド式、電気代が最も高いタイプはデシカント式です。それぞれのタイプには向き不向きの季節があります。購入時には電気代も気になりますが、使いたい時期も合わせて検討しましょう。

機能性はどうか

一人暮らしの女性の防犯対策として洗濯物の部屋干しが増えているため、除湿だけでなく様々な機能がついたタイプが増えています。

PM2.5や花粉対策、防犯対策のための部屋干しができる「衣類除湿機」、押入れなどの狭いスペースで活躍する事が出来る「スポット乾燥タイプ」、空気をキレイにしながら湿度を下げる事ができる「除湿機能付き空気清浄機」などがあります。目的に合わせて除湿機を選んでみましょう。

おすすめの除湿機

【コンプレッサー式】コロナ(CORONA) 衣類乾燥除湿機 CD-P6315(AS)

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コロナ(CORONA) 衣類乾燥除湿機 除湿量6.3L(木造7畳・鉄筋14畳まで) 10年交換不要フィルター搭載 スカイブルー CD-P6315(AS)

¥14,023(税込)

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除湿量はペットボトル約6本分(6.3l/日)とパワフル。2kg程度の洗濯物なら約130分で乾燥でき洗濯物が外に干せない時期にはありがたいですね。水を溜めるタンクは3.5lと大型で満水時には自動で運転停止、音で知らせてくれるお知らせ機能付き。

停止タイマーが付きで除湿時間も自分で選べ、10年交換不要のウィルス抑制・除菌・脱臭フィルターが付きで部屋の湿気対策と一緒に空気を清潔に保つ事ができますよ。

【コンプレッサー式】シャープ プラズマクラスター搭載 CV-F71-W

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シャープ 除湿機 衣類乾燥用 プラズマクラスター搭載 コンパクトタイプ ホワイト系 CV-F71-W

¥20,370(税込)

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A4サイズで狭い場所にも利用できるコンパクトサイズ。重いのが特徴のコンプレッサー式ですがハンドル付きでいろいろな場所に利用する事ができ、水を溜める2.5lタンクもハンドル付きで排水もラクラク。

プラズマクラスターが搭載されているので“部屋干しの生乾き臭”“衣類の汗臭”“衣類や部屋のタバコの付着臭”“付着カビ菌の増殖を抑える効果”と除湿パワー以外の充実した機能も付いています。

【コンプレッサー式】アイリスオーヤマ 衣類乾燥除湿機 5.5L DCE-6515

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アイリスオーヤマ 衣類乾燥除湿機 コンプレッサー式 除湿量 5.5L DCE-6515

¥11,800(税込)

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操作ボタンがシンプルなので操作が簡単。部屋干しの衣類も簡単に乾燥する事ができるので、イヤな生乾き臭対策をする事ができます。止め忘れ防止のため自動停止タイマーがついているので“つけっぱなしにしてしまった”という事もなく安心ですね。

持ち運びが楽にできるハンドル付なので、部屋の湿気対策だけでなく、浴室やクローゼットのカビ対策にも有効。下駄箱を開けておき、除湿機を使えば靴やブーツなどの湿気対策に役立ちます。

【デシカント式】パナソニック 衣類乾燥除湿機 ホワイト F-YZM60-W

パナソニック 衣類乾燥除湿機 デシカント方式 ~14畳 ホワイト F-YZM60-W

¥15,773(税込)

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この除湿器はリビングやお風呂場などの除湿はもちろん、衣類の乾燥に便利です。洗濯物の量や干し方によって送風パターンを選ぶ事ができ、効率よく乾燥させる事が可能。下向きにすると低い場所にある物を乾燥する事ができるので靴やブーツの湿気対策にも役立ちますね。

部屋干し臭を抑える「ナノイー」もついているので除菌にも効果的。衣類の乾燥が終わったら自動で運転を停止するセンサーが付いているので電気代カットにも役立ちます。

ハイブリッド式が良いなら

省エネがうれしいパナソニック

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パナソニック 衣類乾燥除湿機 ハイブリッド方式 ~25畳 シルキーシャンパン F-YHMX120-N

¥45,200(税込)

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温度と湿度を検知し、洗濯物の量と乾燥具合を分析する「エコナビ」で乾燥を自動でストップ。自動で判断してくれるので省エネに役立ちますね。ハイブリッド式では1年中パワフル+スピーディーに除湿。乾燥するスピードがあるので衣類の生乾きの臭いが発生する前に抑えてくれます。

コツ・ポイント

除湿機には大きくわけて3タイプありますが、お値段的に「コンプレッサー式」は一番注目してしまいます。値段だけでなく用途・求めている機能を調べてみるときっと自分がほしいタイプが見つかります。3タイプそれぞれのメリット・デメリット、各メーカーの特徴を見比べて自分の家に求めている除湿機を選んでみてくださいね。

この記事を書いた人

ビュッフェ編集部